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Channel: 千鳥足こと博多のおいしゃんの独り言
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山台御法度

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山台ば作る工程ばちゃんと知っとったら・・・

「これはやっちゃぁいかん」て言うとのよ~わかります。

まずは「八文字」・・・

棒締めロープと「胡瓜の桶」は水ば掛ければ掛けるほど締まります。
※「胡瓜の桶」は大黒流独自のもんで
胡瓜舁きに桶ば巻いて高さの調整しとります。



この桶縛っとうとはロープですばってんが
桶にはタガの溝の後がありますけん昔は桶のごとタガで〆よったに違いありまっせん

一方、八文字縄は水がかかったらその時点から腐敗の始まり
どんどん緩んで行きます。
男締めしてある程度の締め直しはでけますばってん限界のあります。

山ば舁き出す前、「水持ってこ~い」て当番町に言いよりましょうが・・
舁き手、台上がり、舁き棒、台脚にゃあどんどん水掛けて良おございます
舁き棒が濡れとらんげんたい舁き手の肩と棒がぴったりしませんもんね。

ばってんがたい!八文字にも掛けよる光景ば良う見ます。

あれやったらいけまっせん。
勢い水ば上から掛けて八文字伝って台脚に垂れてくるくらいにしとかな
いけまっせんとよ・・・

「入り軒」
大黒流の場合、流舁で2か所「入り軒引き返し」ばやりますね。
入り軒したら当然山はバックで帰ってきますもんね。

山台は前に進むことば前提に作られとって
つっかけた時の衝撃ば受けた時用に見送り側に傾斜して作られとります。

当然、バックに走る時は止まる時じわ~っと止めてやりましょう。

「方杖・丸束」



方杖は一番棒ば棒締めした時にかかる圧ば受ける為にあります。
二番三番は棒受けのあってしっかり決まりますばってん
一番棒だけは突出しとりますけん棒ぐり、棒受けだけで
棒ば受取ります。その補強が「方杖」ですたい。

方杖も丸束も決して固定はされとりまっせんとよ!
山台には釘は使わんて言いまっしょうが・・・・・

時々、ベテラン台上がりが横丸束に足掛けて上がったり
胡瓜舁きが方杖ば持って押したり・・・・・

これ山大工からしたらご法度です。

杉壁に手ば掛けて台上がりするとも御法度です。
杉壁は神の領域の結界です。
厳密に言うたら四隅ば番線で縛っとうだけやけん引っ張らんで・・

「山ゆすり」
現在は一番山が清道入の時、山ば揺する光景は目にしまっせんばってんが
昔は揺すりよりました。

現在は「追善山」の時、たまに揺することのあります。
手いっぽん、祝いめでた、山ゆすりが最高の賛辞でもあるけんです。

ばってんがゴットンゴットン山揺すったら山台は悲鳴あげよります。
山ゆすりはコットンコットン位にしてつかあさい。

追山終えて、山崩しの前の「祝いめでた」んときはもう終わりやけん
台上がりこき落とすくらい揺すっても良ございます。



こんとき(平成24年7月15日)おいしゃんこけ落ちんごと
しっかりしがみついとりましたもんね。

博多のあちこちに「飾り山」の山小屋が建ち始め
博多の街は「山」一色です。

山大工一番忙しか時です。
週末から飾り山の人形飾り付けも始まり来週は祇園に突入です。

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